韓ドラにハマっていました

Ç読むサプリ (ブログ)モリのひとりごと韓ドラにハマっていました

韓国ドラマ『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』
が最終回を迎えようとしている。

毎日の楽しみがなくなってしまうことを思うと、大きな喪失感に襲われる😞

ところで、そのドラマにこんなシーンがある。

【悪役パク・チュンホンが幼い高麗王子の見守り役となり、彼が、王の身内を次々に毒殺していく。そして幼い王を孤独にし、操っていく。そしてその王子が王となり、主役である将軍キム・シンは謀反のヌレギヌを着せられ妹である王妃と共に殺されてしまう。そして、パクは王にまでの毒入りの煎じ薬を…】

というシーンである。(ちなみにキム・シンは死なずに神に条件付きの永遠の命を与えられ、歴史ドラマからのファンタジーラブコメディーとして物語は続いていくのだが…)

そもそも、薬剤師目線で、そんな簡単に毒殺できていいの?と思ってしまう。だれかおかしいと気付こうよと^^;。

医薬分業のルーツは毒殺回避

ところで、『薬剤師』は王様が毒殺されることを回避するためにできた職能である。

中世ヨーロッパのプロイセンという国にフリードリヒ2世というナイーブな王様がいた。この王様がいちばん怖がったのは、「毒殺」。

医師というのは、処方ができて、調剤ができて、死亡診断書が書ける。それでは、医師に悪意があるか、パクのような悪意のある何者かに操られたとき・・・ヤバイ。

そこで、その間に入って、医師の処方をチェックする、それが薬剤師で、その制度を作ったのがこのナイーブなフリードリヒ2世。

現代、医師に悪意があるなんてことはまずないが、処方の正しさをチェックし、患者の命を守る、また、たくさん薬を飲ませたほうが余計に儲かるということも防ぎ、必要な薬を必要な量だけ出す適正医療にとってなくてはならない存在である。

医師に物申せる(疑義照会ができる)のは「薬剤師」だけ。それだけに、我々の職能の責任は重い。

ちなみに、今でも戦争の絶えないイスラムとキリスト教が、たった40年間だけ戦争をしなかった時代があるが、これがフリードリヒ二世がいた1210年から1250年の間の40年間なのだそうだ。

奇跡的にイスラムとキリスト教がうまくいった時代。

彼は小さい頃からイスラム文化に親しみ、そしてキリスト教の血筋で、18歳が王になったのち、戦争をしていてもしょうがない、平和がいちばんいいと、イスラムの指導者をと手を結び、戦争はやめよう、イスラムの文化、キリストの文化、お互いに尊重しながらやっていこうということで協定を結んだのだ。すばらしい王様である。

また、この王様は「君主は国家第一の僕(しもべ)」という言葉を遺していて、とっても働き者で、プロイセンという国を大きく繁栄させた。

私たち薬剤師の産みの親であるフリードリヒ2世に敬意を表して、私たちも社会のために頑張らないといけません。

絵: モリ