「人の見た夢の話ほどつまらないものはない」といわれるけども夢の話

Ç読むサプリ (ブログ)モリのひとりごと「人の見た夢の話ほどつまらないものはない」といわれるけども夢の話

先日みた夢の話。
『夢の話』ほどつまらない話はないといわれる。しかし、あえての夢の話。

実家の父が夢に出てきた。

夢の中で、眠っている私を起こし、「お薬手帳を忘れていった人がいる、この手帳を次回渡してあげるよう。」と言う。ご丁寧にも父は私をレセコンまで連れて行き、次回申送りを入力する方法を指導してきた。そんな父を私は途中で制し、「やり方はわかってるから、大丈夫。夜遅いから、もう寝よう。」と言った。

絵: モリ

夢はそこまで、目が覚めた。これは「父が夢枕に立つ」ってやつなのかな?特に予言めいたこともなにもない。なぜか胸騒ぎがする。眠った気がしないまま朝を迎える。

健康だと聞いていた父は昨年「喜寿」を迎えた。例の感染症が物騒なこのご時世、何が起こってもおかしくはない。私は心配になり、朝から父に電話をした。

なんのことはない、電話の向こうの父は元気だ。そして、急な電話でどうしたのかと。とくに何もないけど…と私。ぎこちないやり取り。会話の間が持たず、母に代わろうとする父に対し、もう時間ないからと電話を切ってしまった。

何かあったのではと父は心配してるのではなかろうか。コロナ禍では多くの被害者が出ているが、息子にも何かしらの被害がでたのではと心配したかもしれない。

ちなみにコロナ禍の最大級の被害者は世のじいじ、ばあばだと思う。自粛要請で孫に会うという人生最大の楽しみを奪われているのだ。この年末も寂しく過ごすことだろう。

そういえば、私が薬剤師になり、最初に入社した会社を辞めるという話をしたときに、「お世話になった会社に感謝の気持ちを込めて、精一杯残りの在籍期間を務めあげなさい。」と言われた。

当時の私はなぜ父がそう言うのか、あまりピンとこなかった。時が流れ、父のその言葉の意味がとてもよくわかる。どんな環境であれ、所属している場所に感謝と誇りを持つことは、カッコイイことだと思う。

親と子の関係も同じことがいえる。親が楽をしたいから「親孝行」を促すのではないか?と思っていたがそうではない。親を大切にすることで、成長し、輝くのは「自分自身」である。父の夢は、そんなことを思わせてくれた。

コロナ禍に嘆くことなく、今ある仕事に誇りと感謝の気持ちを持ちたい。