【漢方】オキシトシンの分泌を促進させる「加味帰脾湯」

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新型コロナウイルス感染拡大が続いており、様々な制約の中で、ストレスレベルがより高まっている毎日。ストレスに効果的な漢方薬「加味帰脾湯(カミキヒトウ)」をご存じでしょうか。

加味帰脾湯には、貧血、不眠、精神不安に効果があるとされ、イライラや怒りを鎮め、精神を安定させて、気分をすっきりさせる効果があります。

加味帰脾湯の構成生薬

この漢方薬は14種類の生薬から構成されています。

四君子湯の内容にもなっている茯苓、甘草、大棗、生姜、人参、蒼朮は消化機能を高めます。

黄耆、人参、蒼朮は体力低下や易疲労を改善、酸棗仁、竜眼肉、遠志は精神安定作用を示します。また、当帰、竜眼肉は貧血にも効果を示し、木香は気を巡らせ、気分をすっきりさせます。

さらに、イライラや怒りを鎮めるための柴胡、山梔子を加えたものが加味帰脾湯です。

そして、これらの生薬のうち生姜・大棗・当帰には、オキシトシン分泌を促す作用があるのではないかともいわれているのです。

オキシトシンとは

「幸せホルモン」「愛情ホルモン」などの異名を持つ「オキシトシン」。9個のアミノ酸で構成されるぺプチドホルモンの一種で、脳の視床下部で生産され、脳下垂体から分泌されます。

オキシトシンは母乳を出すためのホルモンで、出産時は陣痛を起こして分娩を促し、出産後は子宮の回復を助ける働きがありますが、その他にも私たちの心や体に下記のようなさまざまなよい効果をもたらしてくれます。

  • 抗不安、抗ストレス効果
  • 社会行動促進作用
  • 信頼、きずな形成作用
  • 鎮痛作用
  • 学習意欲や集中力向上、記憶力向上
  • 免疫調整作用
  • 骨格筋維持作用

加味帰脾湯によるオキシトシンの分泌促進

近年では、加味帰脾湯の不眠や精神不安に対する効能や効果が、オキシトシンが持つ効果に似ていることに着目した研究発表がされており、ラットを用いた研究では、加味帰脾湯には、脳内においてオキシトシンの分泌を促進する作用があり、緊急事態後(ストレス反応後)の回復状況に優位に効果があった (ストレス状態からの回復を早めた) という結果が出ています。

また、これらの研究でわかったことは、大棗と生姜と当帰の3種が入っていると、オキシトシンの分泌が高まるとのこと。

わたしたちは嫌な出来事があった時、すぐに忘れることができずに思い悩み、引きずってしまいストレスを抱え込みがちです。強いストレスを継続的にお感じの方はぜひお試しください。

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【加味帰脾湯】

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